セカンドオピニオンとは
患者さまが納得のいく治療法を選択できるよう、ご自身の診療内容や治療方針について、担当医以外の第三者的な立場の医師に「第二の意見」を求めることです。担当医の変更や転院、他の医療機関での治療、複数の医療機関のかけもち受診などと思っている方もおられますが、そうではありません。ほかの医師に意見を聞くことがセカンドオピニオンであり、その際に新たな検査や治療は行われないのです。
セカンドオピニオンの目的
患者さまの人生にとって、病気は大きな節目となります。強い不安を覚えることも少なくありません。病気の程度によっても変わりますが、特に重大な疾患の告知を受けた場合などはこの傾向が顕著です。ご家族の方にとっても同様でしょう。
そのため、自分が受けている医療が最善なのか、これまでに行ってきた各種検査から考えられる現在の病状は正確に判定されているのか、現在の疾患の治療法には代替となる手技があるのかといった点について、しっかりと確かめたいと思われる方は沢山いらっしゃいます。セカンドオピニオンは、こうした要望に応える目的があるのです。
最初の担当医と十分に話し合いましょう
セカンドオピニオンを受けるに先立ち、まずは現在の担当医の意見(ファーストオピニオン)を十分に理解しておくことが大切です。自分の病状はどうなのか、どのように進行しているのか、なぜその治療を選択するのか、その治療はどのような効果が見込まれるのか、治療に伴うリスクは何か、治療しない場合はどのような経緯をたどるのか、といった点についてきちんと確認しておくようにしましょう。
相談の対象外となるケース
- 現在の主治医の同意が得られていないケース
- 紹介状や各種検査データをご用意いただけないケース
- 現在の主治医に対する苦情や不満のみの相談
- 医療事故に関する対応など
- 死亡された方が受けた治療に関する相談
- 医療費や医療保険制度などの相談
など
セカンドオピニオンを受けるには
まず、現在の担当医に、セカンドオピニオンを受けたいと考えていることを伝えてください。そして、紹介状(診療情報提供書)、各種検査データ(血液検査、病理検査・病理診断の記録、CTやMRIなどの画像検査結果)を準備していただきます。
各種検査データはセカンドオピニオンを求められた医師が患者さまの状態を客観的に評価するために必要となります。事前に電話などで連絡を取ったうえで、これらの資料をお持ちになり、患者さまご本人(または患者さまから同意を得たご家族の方)が直接、医療機関にお越しください。
セカンドオピニオンの費用について
セカンドオピニオンでの相談は健康保険が適用されませんので、自由診療の扱いとなります。なお、当院では、下記の相談料となります。
- 30分まで 8,000円(税込)
- 30分を超えて10分ごと 2,000円(税込)
※30分が原則です。相談内容により最長60分まで行えます。
※相談時間は目安であり、それよりも早く終了することもあります。
セカンドオピニオンを受けた後は
現在の医療機関を受診し、セカンドオピニオンによって考えられたことを担当医に報告して下さい。別の医師の意見を聞いたことにより、患者さま自身も病気や治療方針について理解が深まったことと思います。これにより、治療への理解がより深まり、納得する治療を選択できるようになるのです。
なお、セカンドオピニオンを受けた結果、今後の治療をセカンドオピニオン先の医療機関で受けることになった場合は、これまでの治療内容や経過を紹介状などで引き継ぐのが一般的です。治療はセカンドオピニオン先の医療機関で行い、紹介元医療機関では治療後の経過観察を行うこともあります。詳しくは、セカンドオピニオンを行った担当医にご相談ください。